インフラエンジニアのVPS徹底比較

PHPの最低限行うべき設定

Apacheだけの設定では、静的ページサイトの運用しかできません。VPS,クラウドサービスを使ってWebサービス運用する のであれば、PHPなど動的サイトが前提となるはずです。ここではPHPの基本設定を説明します。
※Apacheのインストール設定手順は、以下記事を参考に設定を行う。
　Apache設定手順
　Apacheの仮想ホスト設定

Apache関連の設定

PHPのインストール

ここでは、DBとしてMysqlを利用し、マルチ言語対応するためmbstringを使うため、PHPモジュールとして php-mysqlとphp-mbstringを合わせてインストールする。

 # yum install php php-mysql php-mbstring

ApacheにPHPモジュールをロードする

php関連の設定がまとめられたphp.confファイルをインクルードする。

 # vi /etc/httpd/conf.d/httpd-vhosts.conf

## PHP5 ####
 Include /etc/httpd/conf.d/php.conf

PHPログ関連の設定

ログ関連の設定内容
　・notice以外をログとして出力する (~E_NOTICEがNoticeを除外する)
　　[error_reporting = E_ALL]の場合、すべてのエラーログを表示する
　・PHPスタートアップ時のエラーを表示しない
　・エラーを画面に表示しない
　・エラーログを出力する
　・エラーログはsyslogに出力する(messegsを監視対象としている場合)

 # vi /etc/php.ini

;省略
error_reporting  =  E_ALL & ~E_NOTICE
display_errors = Off
display_startup_errors = Off
log_errors = On
error_log = syslog
;省略

文字コードの設定

アプリチームに確認し、文字コード関連の設定を行う。以下は設定例である。

 # vi /etc/php.ini

[mbstring]
mbstring.language               = Japanese
mbstring.internal_encoding      = UTF-8
mbstring.http_input             = auto
mbstring.http_output            = pass
mbstring.detect_order           = auto
mbstring.substitute_character   = none
default_charset = "UTF-8"
;省略

PHP関連の設定

PHPセキュリティ設定

PHPセキュリティ関連の設定内容
　・グローバル変数制限
　・情報の隠蔽
　・セッション関係（セッション管理をCookieのみで行う)

 # vi /etc/php.ini

;省略
register_globals = Off        
expose_php = Off         
session.use_only_cookies = 1

その他のセキュリティ関連の設定内容

　・外部の任意のスクリプトを実行される危険性回避
　　※EC-CUBEやWordPressの一部でallow_url_fopen利用しているので注意！！
　・SHA-1の指定に変更
　・指定ディレクトリ以外でのphp実行制御

 # vi /etc/php.ini

;省略
allow_url_fopen = Off        
session.hash_function = 1
open_basedir = /usr/share/:/var/www/

PHPセッション関連設定

PHPセッションを削除するには、Crontabで行う方法とphp.iniで指定する2通りあります。
Crontabのでセッションファイルを削除した方がサーバに負荷がなく、確実にセッションファイルを削除することができるのでお勧めです。
■Crontabで定期的にセッションファイルの削除
ここでは下記のように30分以上更新がないファイルを10分ごとに削除する設定をします。

# crontab -e

*/10 * * * * find /var/lib/php/session -type f -mmin +30 -exec rm -f {} \;

■php.iniファイルでPHPセッションファイルの削除
・ガーベッジコレクションが行われる確率(%)は、100回のアクセスに1回ガーベッジコレクションが行われる
・セッションTimeOut時間は24分(1440秒)とする。

session.gc_probability = 1
session.gc_divisor     = 100
session.gc_maxlifetime = 1440

gc_probability ÷ gc_divisor × 100 ＝ ガーベッジコレクションが行われる確率(%)

おすすめのApache関連書籍

PHP+MySQLマスターブック 著者：永田 順伸 出版日：2014-01-24 出版社：マイナビ

プロになるための PHPプログラミング入門 著者：星野 香保子 出版日：2012-01-13 出版社：技術評論社