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日本国内のAWS互換クラウド　マルチクラウド

国内クラウドサービスの中でAWS互換の管理用APIを提供しているクラウドサービスを紹介します。

IaaSの管理用API

下記のことを実現にするためには、IaaSの管理用APIは必須となります。

・インフラ環境構築・運用の自動化(DevOps)
・アクセス数によるサーバ台数の増減(オートスケール機能)
・複数のクラウドサービスの一括管理(Scalr/RightScaleなどによる管理)

■インフラ環境構築・運用の自動化(DevOps)
今話題のインフラ構築の自動化をする「DevOps」を実現するには、IaaSの管理用APIが必要となります。 なぜなら、仮想マシンや仮想ストレージ、仮想ネットワークなどIaaSの管理用APIを通じて制御し、OSやミドルウェア 設定/起動停止などを行う必要があるためです。

■アクセス数によるサーバ台数の増減(オートスケール機能)
複数の仮想マシンを構築し、その負荷に応じて稼働させる台数を増減させるオートスケール機能は、厳密に言えば管理用API が無くてもクラウドサービスの機能として提供しているサービスがあります。 しかし、ベンダーロックインを避けるためには、AWS互換の管理用APIを提供しているクラウドサービスを選ぶべきでしょう。

■複数のクラウドサービスの一括管理(Scalr/RightScaleなどによる管理)
クラウドの普及に伴い、さまざまなクラウドを組み合わせて使いたいというニーズが高まってきました。しかしながら個々のクラウドで提供されている機能やサービスには差があり、複数のクラウドが混在するシステムの構築は容易ではありません。その点、クラウド間の差を吸収できるマルチクラウド統合管理ツール「Scalr/RightScale」を使えば、独立性を確保した自由度の高いシステムの構築とその一元的な管理運用が可能になります。

このマルチクラウド統合管理ツールを使えるクラウドサービスはAWS互換の管理用APIを提供している必要があります。

クラウドサービス選択ポイント

2014年現在、日本のクラウドサービスが出揃ってきた。しかし多くの国内クラウドサービスは、サーバを仮想化しただけの サービスである。 ここで紹介する業者は、AWSと同じように管理用APIを提供しており、また同等以上のサービス提供がある 国内クラウドサービスです。これらの業者であれば、「DevOps」、「オートスケール」 、「マルチクラウド管理」、「ハイブリットクラウド」を実現することができます。
これらの管理用APIを提供するクラウドサービスの選択ポイントは下記の通りです。

・「ハイパーバイザー種類」でクラウドサービスを選ぶ
・「仮想ネットワーク」でクラウドサービスを選ぶ
・「AWS互換の管理用API」でクラウドサービスを選ぶ

■「ハイパーバイザー種類」でクラウドサービスを選ぶ
AWSはハイパーバイザーとしてXenを採用しています。Xenは準仮想化であるためゲストOS側カーネルに修正が 加わっているため、ウィルス対策ソフトなど一部のミドルウェアが正常に動作しない可能性があります。 そのため、個人的にはXen以外のハイパーバイザーを選びたいところです。
おすすめのハイパーバイザーは、採用されている業者が多いVmwareESXiです。採用している業者が多いので、 他業者への移行も容易になるからです。

■「仮想ネットワーク」でクラウドサービスを選ぶ
セキュリティを考慮したネットワーク構成として、DMZ,Trustゾーンと分ける場合は、「仮想ネットワーク」サービス があるクラウドサービスを選択する必要があります。

■「AWS互換の管理用API」でクラウドサービスを選ぶ
各クラウドサービス業者で独自管理コンソール画面(セルフサービスポータル)が用意されています。
各クラウドサービス業者ごとで異なる操作ため、構築操作手順や運用操作手順も異なり、覚えるのも大変です。
AWS互換の管理用APIを提供しているクラウドサービス業者であれば、そのような問題も解決します。 さらにScalrやRightScaleで管理すれば、マルチクラウド管理が可能になります。

AWS互換の管理用API比較(アマゾン/NTTCom/KDDI/IDCF)

業者名	アマゾンウェブサービス	NTTコミュニケーションズ	KDDI	IDCフロンティア
サービス名	Amazon Web Services	BizホスティングCloudn	KDDIクラウドプラットフォームサービス	IDCフロンティアクラウドサービス
サービス開始	2006年8月	2012年3月	2012年7月	2011年9月
サービ利用単位	仮想マシン単位 時間課金	仮想マシン単位 時間課金	仮想マシン単位 日課金	仮想マシン単位 時間課金
管理用API	○ 独自仕様	○ CloudStackAPI	○ CloudStackAPI	○ CloudStackAPI
ハイパーバイザー種類	Xen	KVM	KVM,VMWare	VMWare
Iaas構築ソフト	独自開発	CloudStack	CloudStack	CloudStack
セルフサービスポータル	○	○	○	○
データセンタ場所 (リージョン)	米国、アイルランド、シンガポール、日本など	米国、東日本、西日本	日本	東日本、西日本
リソース監視	○	○	△	○
仮想ネットワーク	○	提供予定	○	○
専用線接続	○	提供予定	○	○
SLA	EC2　年間稼働率99.5％	サーバー年間稼働率99.99％	サーバー年間稼働率99.99％	仮想マシン、ネットワークの月間稼働率99.999%

AWS互換の管理用API比較(日本IBM/SCSK/インテック)

業者名	日本IBM	SCSK	インテック	-
サービス名	IBM SmarterCloudEnterprise(SCE),同EnterprisePlus(SCE+)	USiZEシェアーモデル	EINS/SPS SelfPortal	-
サービス開始	2010年11月	2009年5月	2013年3月	-
サービス利用単位	仮想マシン単位 時間課金	仮想マシン単位 時間課金	仮想マシン単位 月課金	-
管理用API	○ 独自仕様/OpenStack	○ CloudStack/独自仕様	×検討中 CloudStack	-
ハイパーバイザー種類	KVM、VMWare、PowerVM	Xen、VMWare	VMWare	-
Iaas構築ソフト	独自開発 OpenStack	CloudStack/ 独自開発	CloudStack/ 独自開発	-
セルフサービスポータル	○	○	○	-
データセンタ場所 (リージョン)	米国、カナダ、日本など	日本	北陸	-
リソース監視	○	○	○	-
仮想ネットワーク	○	○	○	-
専用線接続	△	○	△	-
SLA	△	○	△	-

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